テンプレートを素材に昇華。日本語の美しさでブランド価値を再構築

テンプレート＝量産型という固定観念を覆しました。このプロジェクトでは、英語圏のデザインを日本語タイポグラフィの文脈で再構築し、短納期・低コストでありながらも、ブランドの息づかいを感じられるサイトを実現しました。

結果として、テンプレートカスタマイズの域を超えた再デザインを完成させています。

背景

海外製テンプレートをそのまま使用すると、美しく見えても日本語が浮いてしまいます。字間の詰まりや改行のズレ、余白のリズムの乱れが、信頼感を損なう要因になっていました。

さらに、クライアント様からはリブランディング期にふさわしいトーンを確立したいという要望もあり、Web春のテンプレートプランを提案させていただきました。

Web春のテンプレートプランの進行手順

Web春では、限られた納期とコストの中でも高品質を担保するために、
明確なステップを踏んでテンプレート制作を進めています。

1. ヒアリング・キックオフ（受注確定）

まずはクライアント様の事業背景・目的・理想の印象を丁寧にヒアリングします。
Web春では、単なるデザインの好みではなく「誰に・何を・どう伝えるか」を明確化し、ブランドトーンの方向性を固めます。

2. テンプレート選定・構成設計

クライアント様が希望されたテンプレートをベースに、構成要素を再設計します。
既存テンプレートをそのまま使うのではなく、「構造を借りて再構築する」という考え方で進めます。テンプレートの購入手配もWeb春側で代理対応しました。

3. デザインカスタマイズ・日本語最適化

英語圏デザインの余白感やグリッド比率をもとに、日本語フォントに適した字間・行間・改行を再設計します。

新規デザイン箇所はFigmaでを認しながら、実装とデザイン修正を同時進行で進めていきます。ブランドカラーや見出し階層も、日本語文脈に合わせて調整しています。

4. Webflow実装・レスポンシブ調整

デザイン調整を並行しながらWebflow上で実装を進め、PC・タブレット・スマートフォンのすべてで美しく表示されるよう最適化しました。

構築とデザインを同時進行で進めることで、通常より短いスケジュールでも品質を落とすことなく仕上げています。

5. 公開・運用サポート

公開後はアクセス解析（GA4・GTM）やSEOメタ情報の最適化をサポートしています。必要に応じて継続保守・更新運用も行える体制を整えています。

Web春のアプローチ

単なる改修ではなく、テンプレートを「再設計の土台」として扱いました。レイアウト構造・余白理論・フォント階層をゼロベースで見直し、日本語が最も美しく読める文脈を前提に構築しています。

ファーストビュー（FV）は完全オリジナルで再デザイン。英語テンプレートのグリッド構造を解体し、日本語に最適な視線動線を再構築しました。

主要カスタマイズ

Typography Reengineering

日本語フォント特有のプロポーションを考慮し、行間・字間・改行を再定義しました。視線の流れが自然に情報階層へ誘導される構造を実現しています。

FVリデザイン

ブランドの核となるメッセージを一行で伝えるコピー構造にしました。ヒーローセクションの比率やCTAの配置も全て再構築しています。

Color Grammar設計

ブランドカラーを主軸に据え、トーンの階調を整理しました。明度で差をつけ、彩度で惹きつける配色理論を導入しています。

レスポンシブ・ディレクション

漢字・カナ・欧文の比率ごとに折り返しを最適化しました。デバイス幅に応じて崩れない自然な文章構造を維持しています。

Micro Interaction Design

静けさの中に上品な動きを意識しました。スピードと質感を両立する0.3秒のトランジション設計を採用しています。

制作範囲

Webflow実装／テンプレート再設計／Figmaデザイン／ブランドトーンディレクション

こだわり

テンプレートは単なる型ではなく、素材です。デザインの意図を読み解き、日本語文化の呼吸を吹き込むことで、テンプレートを超えた再構築型デザインを実現できます。

Web春では、コスト最適化と美の再定義を両立する設計思想を徹底しています。

締め

構造を理解し、美意識で再構築する。
それがWeb春のテンプレートリデザインです。

担当者