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ホームページリニューアルの費用・時期・進め方【2026】|順位を落とさない移行手順まで

ホームページリニューアルの費用・時期・進め方【2026】|順位を落とさない移行手順まで
ホームページリニューアルとは
ホームページリニューアルとは、既存サイトのデザイン・構成・技術基盤を刷新して作り直す工程のことで、検索順位や蓄積したコンテンツという資産を落とさない移行設計が成否を分けます。

こんにちは、Webflow専門家のマサトです。宮城県塩竈市でWeb制作会社「Web春」をやっています。

「そろそろホームページをリニューアルしたいけど、費用がいくらかかるのか、どのタイミングでやるべきなのか分からない」「下手に作り直して、今の検索順位やアクセスが落ちたら困る」——リニューアルの相談では、いつもこの2つの不安がセットで出てきます。特に何年も使ってきたサイトほど、蓄積した記事やアクセスという「資産」があるぶん、作り直しへの腰も重くなりがちです。何から手をつければいいか分からないまま数年放置してしまう、という相談も少なくありません。この記事はそんな悩みを持つ経営者・Web担当者向けに、費用相場から失敗しない移行手順まで整理したものです。

✓記事の内容

  • リニューアルすべきサインと費用相場
  • 検索順位と資産を落とさない移行手順
  • リニューアルで失敗しやすいパターン
  • 当社が自社サイトで行った7日間リニューアルの実録

先に結論から書きます。ホームページリニューアルの費用は、基本的に新規制作とほぼ同水準の相場感に、既存コンテンツの移行作業分が上乗せされると考えてください。ただし、AIによる制作が実用段階に入ったことで、作り直しそのもののハードルは以前より大きく下がっています。そして、費用や期間よりも本当に大事なのは、今のサイトが持っている検索順位・アクセス・コンテンツという「資産」を落とさずに移行する手順です。ここを軽く扱うと、せっかくリニューアルしたのに公開直後からアクセスが落ち込む、という事態になりかねません。この記事では、そこまで含めて具体的に書きます。

リニューアルを検討する6つのサインのチェックリスト
1つだけなら様子見でOK。複数当てはまるなら検討の時期。

リニューアルすべき6つのサイン

「そろそろ」の目安になる6つのサインを挙げます。1つだけならまだ様子見でもいいですが、複数当てはまるなら、リニューアルを具体的に検討していい時期です。

  • スマホで見づらい: 文字が小さい・ボタンが押しにくい・レイアウトが崩れる。今はアクセスの大半がスマホなので、これだけで機会損失になっています。パソコンで確認して問題なくても、スマホ実機で自分のサイトを見たことがない場合は要注意です。最初の数秒で見づらいと感じられると、その先の文章を読んでもらう前に離脱されてしまいます。
  • 表示に3秒以上かかる: 表示速度は使い勝手だけでなく検索評価にも関わります。原因は画像の重さや古いテーマ、使っていないプラグインの蓄積であることが多いです。体感で「遅い」と感じるなら、一度実際に計測してみる価値があります。無料の計測ツールで自分のサイトの点数を確認するだけでも、現在地は把握できます。
  • 自分で更新できない・制作会社に頼まないと直せない: ちょっとした文言修正や新着情報の追加のたびに見積もりと納期が発生するなら、更新のハードルが高すぎるサインです。結果として更新自体をやめてしまい、次に挙げる「情報が古い」につながっていきます。
  • 情報が古いまま止まっている: 料金・実績・スタッフ紹介が数年前のまま、といった状態は、訪問者に「この会社、今も動いているのかな」という不安を与えます。特に料金や施工事例が古いと、問い合わせ前の比較検討で他社に流れやすくなります。更新を後回しにするほど、直すべき箇所は雪だるま式に増えていきます。
  • 問い合わせがほとんど来ない: アクセスはあるのに反応がないなら、デザインの古さより先に、導線(どこに何を書けば連絡できるか)を疑ってください。電話番号や料金の目安が探しづらい位置にあるだけで、機会を逃していることもあります。デザインだけを一新しても、導線の問題を直さなければ数字は変わりません。
  • 保守費だけを払い続けている: 何の作業も発生していないのに毎月の保守費だけが引き落とされている状態は、見直しのサインです。何にいくら払っているのか説明を求めても曖昧な答えしか返ってこない場合は、リニューアルのタイミングで契約ごと見直す価値があります。技術基盤によって保守費の構造そのものが変わることもあるので、選び方はWebflowとWordPressの比較ページでも整理しています。

6つ全部に当てはまる必要はありません。特に「自分で更新できない」「問い合わせが来ない」の2つは、他のサインより優先度が高いと考えてください。

次に気になるのは費用と時期だと思うので、順番に整理します。

リニューアルに適した時期・避けたい時期

先に時期の結論です。「サイトを一番使いたいイベントの直前」を避けて、その2〜3ヶ月以上前から動き始めるのが基本です。

  • 避けたいのは、繁忙期と重要イベントの直前: 採用強化・展示会・キャンペーンなど、サイトを積極的に使いたい時期の直前公開は避けるのが無難です。公開直後は表示崩れや導線の見落としに気づきやすい一方で、直す時間も必要になるからです。
  • 逆算するなら、使いたい時期の2〜3ヶ月前: 制作期間そのものに加えて、公開後に落ち着いて確認・調整する期間まで含めて逆算しておくと安全です。
  • 決算・年度替わりは「きっかけ」としては有効: 予算を組みやすいタイミングに合わせて動く会社は多いです。ただし必須ではなく、前章のサインが複数出ているなら、時期を待つ理由はあまりありません。
リニューアル費用の内訳と目安金額
リニューアルは「新規制作+移行作業分」が基本の考え方。

リニューアルの費用相場

観点新規制作リニューアル
費用感相場どおり相場相当に、移行作業分が上乗せ
期間相場どおり相場相当に、移行のボリューム分だけ延びやすい
一番のリスク原稿待ちなど進行の遅延検索順位・データの引き継ぎ漏れ
一番大事な作業ゼロからの構成設計何を残し、何を変えるかの仕分け

まず前提です。制作会社紹介サービスのWeb幹事など複数の情報源を確認した範囲では、ホームページ制作の相場はテンプレート型で5〜15万円、中小企業向けのスタンダードなサイトで20〜50万円、集客・SEO設計込みで50〜100万円、EC・予約連携で100万円〜が目安です。リニューアルもこの相場感が基本ラインになり、そこに「今のサイトから何をどれだけ移行するか」の作業が上乗せされます。

「ゼロから作るわけではないから安くなるはず」と思われがちですが、実際は逆のケースも多いです。新規制作では発生しない、次のような作業が加わるからです。

  • 今のサイトに何ページ・何記事あるかの棚卸し
  • 移行する情報と、思い切って削る情報の仕分け
  • 旧URLと新URLの対応表づくりとリダイレクト設定
  • 移行後に情報が欠けていないかの突き合わせ確認

ページ数が同じでも、真っさらな新規制作より手間がかかる理由はここにあります。特に、記事やお知らせが数十本〜100本を超えるサイトほど、棚卸しと突き合わせの工数が積み上がります。単純なページ数だけでは測れない部分です。

当社の場合、2026年7月時点の料金は次のとおりです(税別・フルパック制)。

  • 1ページ(LP): ¥250,000
  • 2〜5ページ: ¥350,000
  • 6〜20ページ: フルパック¥500,000
  • 21ページ以降: 段階制(ページが増えるほど1ページ単価は下がります。例: 30ページ¥600,000・50ページ¥800,000)

この金額には、ヒアリング60分×1回・サイト一式構築・高速表示チューニング・AI運用の土台(構造化データ・llms.txt)・基本SEO(metadata・sitemap.xml・robots.txt)・GA4とSearch Consoleの計測設置・お問い合わせフォーム1本・公開時のDNS設定・公開後1週間の不具合対応(軽微な修正2回まで)が含まれます。逆に、CMSや多言語対応、オリジナルデザインの微調整は含まれず、必要な場合は次のオプションでの相談になります。制作会社によっては、この中の一部が別料金になっていることも珍しくないので、見積もり段階で「何が込みで、何が別料金か」を確認してください。

ここに、既存サイトからの移行オプションとして+¥80,000が乗ります。目安の規模感として、当社が自社サイトのリニューアルで実際に移行した記事62本・実績24件が近いイメージです。ほかにも、CMSを追加したい場合は+¥50,000、多言語対応は+¥150,000、既存写真の撮影は+¥70,000、外部システムとのAPI連携は+¥200,000が目安になります。長年運用してきたサイトほど記事数・実績数が多く、移行のボリュームも変わるので、正確な概算は見積もりシミュレーターで条件を選んで確認するか、料金ページを見てみてください。

なお、AIでの高速制作ではなく、Figma×Webflowでオリジナルデザインをじっくり作り込みたい場合は、「サイト制作」パックが別にあります。10ページ前後で¥500,000、20ページで¥650,000が目安で、期間はそのぶん長く10ページ前後で約1.5ヶ月・20ページで約2ヶ月です。ブランドの作り込みを重視するリニューアルなら、こちらも選択肢に入ります(Webflow制作の詳細はこちら)。

移行の5ステップ。対応表・コンテンツ・メタ情報・計測タグ・公開後確認
この5項目を発注先がどうやるか、必ず聞いてください。

順位と資産を落とさない移行手順|発注先に確認すべき5項目

リニューアルで一番怖いのは、公開した瞬間に検索順位やアクセスが落ちることです。検索エンジンから見ると、URLが変わったページは基本的に「別のページ」です。これまでの評価をきちんと引き継ぐ設計をしないと、積み上げてきた検索順位がリセットに近い扱いを受けることがあります。一般的に、301リダイレクトが正しく設定されていれば、検索エンジンが新しいURLを認識するまでの期間は数日から数週間程度とされています。ここは技術的な話になりますが、発注先に確認してほしい項目を表にまとめました。自分で全部理解する必要はなく、「これ、どうなっていますか」と聞ければ十分です。

確認項目何を確認するかなぜ重要か
URL設計と301リダイレクト旧URLから新URLへ、ページ単位で恒久的な転送(301リダイレクト)が設定されるか設定がないと、検索エンジンも訪問者も旧URLで迷子になり、評価が引き継がれません
コンテンツ資産の移行記事・実績・お知らせなど、これまで蓄積したコンテンツが新サイトに漏れなく移行されるか本数が多いほど手作業でのヌケモレが起きやすく、機械的なチェックが必要です
メタ情報の引き継ぎページごとのtitle・description等が、これまでの検索結果の見え方を踏まえて設計されるかここが変わると、検索結果でのクリック率が変動します
計測タグの引き継ぎGoogle Search Console・GA4など、これまでの計測環境が新サイトに引き継がれるか計測が途切れると、リニューアル前後の効果比較ができなくなります
公開後のインデックス確認公開後、新しいページが検索エンジンに正しく認識されているかを確認する運用があるか放置すると、一部ページが検索結果から長期間漏れたままになることがあります

特に重要なのが表の1番目と4番目です。301リダイレクトの設定が漏れると、検索エンジンだけでなく、ブックマークや外部サイトからのリンク経由で訪れた人も旧ページのまま迷子になります。また、Search ConsoleとGA4は、作り直すのではなく既存のプロパティを引き継ぐのが基本です。ここを新規に作り直してしまうと、リニューアル前のデータと比較ができなくなり、「リニューアルで実際どう変わったか」を後から検証できなくなります。なお、URLの中でも独自ドメイン自体を変更する場合は、301リダイレクトを設定してもSEO評価の引き継ぎ効果は下がりやすくなります。特別な理由がない限り、ドメインは変えずに進めるのが基本です。

この5項目を契約前に確認しておくだけで、「作ってもらったら順位が落ちていた」という事後トラブルはかなり防げます。

着手前に手元に用意しておきたいもの

制作会社に相談する前に、次の情報を手元に用意しておくと、見積もりも移行作業もスムーズに進みます。

  • 今のサイトの管理画面(CMS)へのログイン情報
  • 独自ドメインの管理者情報(どこで契約しているか)
  • GA4・Search Consoleへのアクセス権限
  • 移行したい記事・実績・お知らせの一覧

特にドメインの管理者情報は、リニューアル時に忘れられがちです。契約している会社が分からず、探すだけで数日かかったという相談も受けます。GA4・Search Consoleのアクセス権も同様で、ここが引き継げないと、リニューアル前後の数字を並べて比較すること自体ができなくなります。移行のやり方自体も、手作業での再入力・CSVでの一括登録・旧CMSのエクスポート機能を使う方法など複数あり、記事やデータの量によって向き不向きが変わります。

選択肢の比較をイメージした図版

当社が自社サイトでやったリニューアルの実録

ここからは僕の実体験です。当社は2026年7月、自社サイトをAI(Claude Code)でフルリニューアルしました。かかった期間は7日間(企画4日+構築3日)。26ページを新規に構築し、旧Webflowサイトからは記事62本・実績24件を移行、お問い合わせなど4つのフォームを接続し、GA4・Search Console・構造化データ・sitemap・llms.txtまで整備しました。

作業したのは僕ひとりで、実際に手を動かしたのはAIです。ただし、デザインは約50パターン作って絞り込みました。正直に言うと、デザインがうまく生成できるまで約1ヶ月、AIでゴミを大量生産した時期があります。企画の4日間の大半は、実はこのデザインの試行錯誤に使っています。コンセプトと構成を決める・デザインを審美的に判断する・文章の事実確認と営業判断をする・各工程でレビューしてGOサインを出す、というのが僕の役割で、「手を動かすのがAI、判断するのが人」という分担でした。AIの利用料は月額約3万円で、使ったのはClaude CodeのOpusとFableというモデルです。

技術基盤にはAstroを選びました。理由はCloudflareとの互換性・読み込み速度・SEOパフォーマンスです。効果として、維持費は旧Webflowサブスクの年10万円弱から、ドメイン代のみの年1,500円まで下がりました。Lighthouseのスマホ実測は、トップページ98点・記事ページ97点です(最初の計測は73点で、フォントを削って改善した経緯もあります)。現時点のSearch Console実測では、表示回数19万回・クリック5,700回超、「webflow」という単ワードでも検索1ページ目に表示されています。62本の記事という蓄積を持ったまま作り直せたことが、この数字の土台にあると考えています。この経験から、クライアント案件のリニューアルでも、移行前の棚卸しと確認の精度が公開後の数字に直結すると実感していて、前章のチェックリストはその実感をそのまま項目化したものです。リニューアルの一部始終は7日間フルリニューアルの実録記事に全部書きました。

正直に書きます。このリニューアルで、2つの事故を起こしました

ここまで数字のいい話ばかり書いてきましたが、同じリニューアルで事故も2つ起こしています。どちらも公開してから2週間以上、誰も気づきませんでした。リニューアルを考えている方には、うまくいった話より、こちらのほうが役に立つと思うので書きます。

先に立場をはっきりさせておきます。前章で書いたとおり、このサイトは手を動かしたのがAI、判断したのが僕という分担で作りました。これから書く2つの事故は、どちらも作業としてはAIが行ったものです。ただ、それを見抜けなかったのは僕の責任です。指示を出してレビューしてGOを出すのが僕の役割なので、そこを通してしまった時点で僕の落ち度です。AIを使う・使わないに関係なく、外注しても同じことが言えます。

事故1:韓国語ページ57本が、検索結果から消えた

旧サイトには韓国語版がありました。日本語より先に韓国で読まれていた記事もあって、たとえば「webflow」という単ワードで韓国の検索1ページ目(平均5.6位)に入っていた記事は、7週間で1万1,663回表示されていました。

新サイトを作るとき、僕がAIに出した指示は「韓国語版は当面作り直さない」でした。それを受けてAIは、「/ko/ 以下は全部、日本語版へ転送する」という設定を1行書きました。指示には忠実です。ただ、その1行が「韓国で積み上げた検索順位を捨てる」という意味を持つところまでは、AIは考えていませんでした。そして僕も、その1行をレビューで素通りさせました。これが事故のもとです。

公開は7月16日。数日はまだ検索結果に残っていましたが、7月20日を境に、韓国語ページの表示回数が実質ゼロになりました。Googleがリダイレクトを読んで「このページは日本語版に統合された」と判断し、インデックスから外したからです。7月26日には韓国語版を作り直してリダイレクトを外したのですが、それでも戻りませんでした。あとで調べたら、Googleはその後クロールに来ていませんでした。一度「リダイレクトのページ」と判定されたURLは、再訪問の優先度が下がるからです。

韓国語ページの日別表示回数の推移。7月19日まで1日27〜278回あった表示が、7月20日を境に1日1〜17回へ落ち込んでいる棒グラフ
Search Consoleの実測値。7/16に新サイトを公開し、7/20を境に韓国語ページの表示回数がほぼゼロになった。グラフを見れば一目瞭然だが、当時はこのグラフを見ていなかった。

おかしいと気づいたのは8月1日。公開から16日後でした。きっかけは、数字を見ていて「韓国語のアクセスがゼロになっている」と引っかかったことです。そこからAIに調べさせたら、原因も、いつから落ちたかも、すぐに出てきました。逆に言えば、僕が引っかからなければ、AIは永遠に報告してこなかったということです。サイトは何事もなく表示されていたので、疑う理由がどこにもありませんでした。

事故2:公開日から2週間、アクセス解析が動いていなかった

もっと厄介だったのがこちらです。7月16日の公開日から7月30日まで、GA4のアクセス数がゼロのままでした。正確に言うと、わずかな記録は残っているものの、訪問者数としては1人もカウントされていない状態が2週間続いていました。

原因は2つ重なっていました。1つは、計測タグを読み込むGoogle側のファイルが404を返していたこと。測定ID自体は正しく設置されていたのに、タグの実体が配信されていませんでした。もう1つは、AIが設定したセキュリティ設定(CSP)が、計測データの送信先をブロックしていたことです。片方だけなら気づけたかもしれませんが、2つ重なっていたので、切り分けに時間がかかりました。これも、原因を突き止めて直したのはAIです。僕がやったのは「アクセスが変だ」と言うことだけでした。

これも、サイトは完全に正常に表示されます。エラーも出ません。管理画面を開いて「今日のアクセス0」を見るまで、何も起きていないように見えます。結果として、リニューアル直後というもっとも知りたい2週間分のデータが、この世に存在しません。復旧したのは7月31日から8月1日にかけてで、いまは1日20人前後が計測できています。「リニューアルして数字がどう変わったか」を検証しようにも、比較する材料がないわけです。自社サイトだったからまだ笑えますが、これがクライアントの案件だったら、取り返しがつきません。

2つの事故の共通点は「サイトは正常に見える」こと

どちらも、ページを開けば普通に表示されます。サーバーは200(正常)を返します。エラーログにも何も出ません。壊れていたのは「Googleから見た姿」と「計測の裏側」だけで、人間が目視する範囲には症状が出なかったわけです。だから2週間気づけませんでした。

同じサイトでも、人が見る画面は正常、Googleから見た姿と計測の裏側は壊れている、という3つの見え方を並べた図
同じサイトを3方向から見た状態。目視で確認できるのは1段目だけで、2段目と3段目の故障は数字を見に行くまで表に出てこない。

前章で「公開後のインデックス確認」をチェックリストに入れたのは、この経験があるからです。公開日に目視で確認して終わりにすると、この手の事故は素通りします。

そこで、「気づく」という作業そのものをAIに作らせました。公開後のサイトを自動で見張る仕組みです。主要なURLがちゃんと本文を返しているか(リダイレクトや404になっていないか)、検索に出したいページに「検索除外」の指定が付いていないか、計測タグの実体が生きているか、そして実際にアクセス解析にデータが届いているか——この4種類を1日2回、自動で確認しています。異常があれば僕のところに通知が飛びます。とくに最後の「データが届いているか」は、原因が何であれ計測が死んでいれば必ず引っかかるので、いちばん頼りにしています。作らせたあとに7月の事故の日付を入れて試させたら、ちゃんと異常として検出しました。

この一連の流れが、いまのAIとの付き合い方をよく表していると思っています。作業はAIのほうが速い。原因究明もAIのほうが速い。でも「何かおかしい」と最初に引っかかるのは、いまのところ人間の仕事です。そして人間の目視には限界がある——今回のように、画面上は何も壊れていないのだから。だから、その「気づく」役割まで含めて仕組みにしておく必要がありました。

リニューアルで一番怖いのは、派手に壊れることではありません。壊れていることに気づかないまま時間が過ぎることです。発注先を選ぶときは、「公開後に何をどう確認しますか」と聞いてみてください。目視で見て終わりの相手より、確認の手順を持っている相手のほうが安心です。AIで作る会社が増えていますが、見るべきはそこではなく、作ったあとに誰がどうやって見張るのかだと思います。

リニューアルでうまくいく側と失敗する側の対比
この3つさえ避ければ、大きな失敗にはなりにくい。

リニューアルで失敗するパターン

相談を受けていてよく見かける、リニューアルの失敗パターンを3つ挙げます。

  • デザインだけ変えて、中身は据え置き: 見た目は新しくなったのに、原稿も構成も導線も昔のまま、というケースです。問い合わせが増えない原因の大半はデザインではなく中身にあるので、これでは根本的な課題が解決しません。リニューアルの機会に、原稿と導線も一緒に見直すことをおすすめします。
  • リダイレクトなしで公開してしまう: 前章のチェックリストの1番目です。急いで公開したい気持ちは分かりますが、ここを飛ばすと検索順位が一時的にではなく長期的に落ちるリスクがあります。公開前に、旧URLの一覧と新URLの対応表ができているかを必ず確認してください。
  • 目的を決めずに着手する: 「なんとなく古いから」で始めると、デザインの好み議論に時間を使い、肝心の「問い合わせを増やす」「採用に使う」といった目的が置き去りになります。着手前に、今回のリニューアルで一番達成したいことを1つに絞ってください。目的が決まっていれば、デザインの好みで迷ったときの判断基準にもなります。

逆に言えば、この3つさえ避ければ、リニューアルが大きな失敗になることはあまりありません。

そして正直に言うと、リニューアル自体が不要なケースもあります。直近で事業内容や料金が変わっておらず、サイト経由の問い合わせも現状で足りている。不満は「なんとなく古く見える」だけで、冒頭の6つのサインのどれにも当てはまらない——そんな状態なら、全面的な作り直しより、写真の差し替えや導線の手直しといった部分改修で十分なことが多いです。当社も、調査した結果いまのサイトを作り直さないほうがいいと判断すれば、そうお伝えしています。

当社の場合

当社もリニューアル案件を手がけています。実績は全件、社名付きで実績ページに公開していて、たとえばJTB Americasのコーポレートサイト全面リニューアル医療法人いぶきクリニックのサイトリニューアル若狭湾天然活魚料理 大将のデザインリニューアルなどがあります。

進め方は新規制作と同じ4ステップです。ヒアリング(60分×1回)でリニューアルの目的と移行対象を整理し、AI構築で全ページを作りながら人が仕上げ、公開前に確認・修正(最大2回)を挟み、DNS切り替えと計測設定まで済ませて公開します。移行元のサイトがある分だけ、ヒアリングの段階で「何を残し、何を変えるか」の整理に時間をかけます。公開して終わりにはせず、公開後1週間は検索エンジンのインデックス状況とアクセス数の推移も一緒に確認します。ここまで含めてリニューアルだと考えています。

リニューアルは、金額だけ見れば「作り直し」ですが、実際にやっていることは「これまで積み上げてきたものを、壊さずに次の形へ引き継ぐ作業」です。費用や期間を気にする前に、まずは何を残し何を変えるかを一緒に整理するところから始められます。

料金は前述のとおり、6〜20ページのフルパックで¥500,000、既存サイトからの移行オプションが+¥80,000です。ページ数や移行規模によって金額は変わるので、まずは見積もりシミュレーターで概算を出してみてください。リニューアルのタイミングや進め方に迷っている段階でも、お問い合わせフォームから気軽に相談してください。

よくある質問

ホームページリニューアルの費用相場はどれくらいですか?

新規制作とほぼ同水準の相場感が基本で、そこに既存コンテンツの移行作業分が上乗せされます。当社の場合、6〜20ページのフルパック¥500,000に、既存サイトからの移行オプション+¥80,000が目安です。ページ数や移行規模で変わるため、シミュレーターでの概算確認をおすすめします。

リニューアルにかかる期間はどれくらいですか?

依頼先や規模によりますが、当社のAI制作では6〜20ページで最短1〜2週間、21〜30ページで2〜3週間が目安です。デザインをじっくり作り込むFigma×Webflowの制作では、10ページ前後で約1.5ヶ月、20ページで約2ヶ月かかります。

リニューアルで検索順位は落ちませんか?

手順を誤ると落ちるリスクはあります。ただし、URL設計と301リダイレクト・コンテンツ移行・メタ情報とGA4/Search Consoleの引き継ぎ・公開後のインデックス確認をきちんと行えば、順位を維持したまま移行することを狙えます。発注先にこの5項目を確認してください。

リニューアルでドメインは変えてもいいですか?

特別な理由がない限り、ドメインは変えないことをおすすめします。ドメインを変更すると、これまで積み上げてきた検索エンジンからの評価を引き継ぐ難易度が上がるためです。

全面リニューアルではなく、部分的なリニューアルでもいいですか?

目的次第であり得ます。トップページだけ、特定のサービスページだけといった部分的な作り直しも選択肢です。ただし、デザインだけ変えて中身が据え置きにならないよう、目的を明確にしてから着手してください。

リニューアル後、公開したら何を確認すればいいですか?

目視で表示を確認するだけでは足りません。①旧URLが新URLへ正しく転送されているか ②検索に出したいページに検索除外の指定が付いていないか ③計測タグが実際に動きデータが届いているか ④サイトマップの登録ページ数が想定どおりか、の4点を公開直後と数日後に確認してください。当社は自社サイトのリニューアルで、リダイレクトの設定ミスによる検索インデックスからの消失と、2週間分のアクセス解析データの欠落という2つの事故を経験しており、現在はこれらを自動で検査する仕組みを動かしています。

つくった後に、伸ばす。

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