Webマーケ #発注者の教科書

ホームページ担当者が毎月見るべき数字は5つだけ|GA4とSearch Consoleの最小セット

ホームページ担当者が毎月見るべき数字は5つだけ|GA4とSearch Consoleの最小セット
キーイベント(GA4)とは
キーイベント(GA4)とは、Googleアナリティクス4で「問い合わせ送信」「資料請求」など事業上とくに重要な行動を、成果(コンバージョン)として数えるための設定のことです。GA4は初期状態では問い合わせを自動で数えないため、担当者または制作会社によるキーイベントの設定が効果測定の出発点になります。

こんにちは、Webflow専門家のマサトです。会社のホームページ担当を任されたものの、GA4を開いても画面が複雑で何を見ればいいか分からない——この記事はそんな方のために、僕が自社サイトで毎月実際に見ている数字だけを書きます。

✓記事の内容

  • ホームページ担当者が毎月見るべき5つの数字
  • それぞれ「どの画面を開いて、何分で見るか」の手順
  • 月1回30分のチェックリストと、制作会社に運用を任せる場合の確認ポイント

先に結論から書きます。毎月見るべき数字は5つだけ。かかる時間は合計30分です。①検索の表示回数とクリック ②問い合わせなどのCV ③表示速度 ④指名検索の伸び ⑤AI経由の流入。この5つ以外は、正直、毎月は見なくて大丈夫です。

ホームページ担当者が毎月見るべき5つの数字。Search Consoleの表示回数とクリック、GA4のキーイベント(CV)、PageSpeed Insightsの表示速度、指名検索、AI経由流入で合計30分。
月1回・合計30分。この表だけ保存してもらえれば足ります

前提|ページビューは毎月見なくていい

意外に思われるかもしれませんが、PV(ページビュー)はこの5つに入れていません。理由はシンプルで、PVが増えても、それだけでは仕事にならないからです。僕のブログは年間19万表示ありますが、表示された回数そのものは1円にもなりません。大事なのは「見つけてもらえているか→問い合わせにつながっているか→その体験は快適か」で、5つの数字はこの順番に並んでいます。

①検索の表示回数とクリック数(Search Console・5分)

まずはSearch Console(サーチコンソール)です。あなたのサイトがGoogle検索で「何回表示されて、何回クリックされたか」を見られる無料ツールで、サイトの健康診断はここから始まります。

  1. Search Consoleを開き、左メニューの「検索パフォーマンス」をクリック
  2. 期間を「過去3か月」に変更
  3. 「合計表示回数」と「合計クリック数」の折れ線が、右肩上がりか下がりかだけ確認

見るのは絶対値ではなく傾きです。先月より上がっているか、下がっているか。急に落ちていたら何かが起きているサインなので、そのときに初めて詳しく調べれば十分です。

②問い合わせなどのCV(GA4のキーイベント・10分)

5つの中で一番大事な数字です。CV(コンバージョン)とは、問い合わせ・資料請求・電話タップなど「サイトが仕事をした瞬間」のこと。GA4では「キーイベント」として計測します。

  1. GA4を開き、「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」へ
  2. キーイベントに設定したイベントの件数を、先月と比べる

ここで重要な注意をひとつ。GA4は、設定しない限り問い合わせを数えてくれません。僕の自社サイトではgenerate_leadという名前のイベントをキーイベントにして、無料相談か資料ダウンロードかといった問い合わせの種類別に数えられるようにしています。もし自社のGA4にキーイベントがひとつも無ければ、他の4つを見る前に、まずこの設定を制作会社に依頼してください。ここが無いと、他のどの数字も「で、売上につながったの?」に答えられません。

③表示速度(PageSpeed Insights・5分)

表示速度は、ユーザー体験と検索評価の両方に効く数字です。測り方は簡単で、PageSpeed Insightsに自社サイトのURLを入れるだけ。「携帯電話」のスコアを見てください。訪問者の多くはスマホだからです。

「うちのサイトは速いはず」は当てになりません。僕自身、この記事を書いている自社サイトを測ったら最初は73点で、原因のWebフォントを削って98点まで直した経験があります。数字は測って初めて分かります。目安として、90点以上なら十分、50点台以下が続くなら制作会社に相談するラインです。

GA4とSearch Consoleで毎月見るべき数字をイメージした図版

④指名検索の伸び(Search Console・5分)

指名検索とは、会社名やサービス名で検索されることです。この数字は、サイトの外での活動——営業・紹介・SNS・チラシ——の成績表になります。名前で探される会社は、認知が確実に積み上がっています。

  1. Search Consoleの「検索パフォーマンス」で「+新規」→「検索キーワード」
  2. 自社名(ひらがな・カタカナ表記も)を入力してフィルタ
  3. 表示回数の推移を、先月・去年の同じ月と比べる

ここが伸びていれば、全体のアクセスが横ばいでも事業としては前進しています。逆に、広告やSNSを頑張っているのに指名検索が増えていないなら、施策を見直すヒントになります。

⑤AI経由の流入(GA4・5分)

2026年からの新項目です。ChatGPTなどのAIが回答の中であなたのサイトを紹介し、そこから人が来る——そういう流入がもう始まっています。

  1. GA4の「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」へ
  2. 表の検索窓に「chatgpt」と入れて、参照元を絞り込む

正直な実測を書くと、年間19万表示ある僕のブログでも、AI経由は月12セッションほど。ほぼChatGPT経由です。まだ小さいんですよね。それでも毎月見るのは、この数字がゼロから動き出す瞬間を掴みたいからです。AI経由の流入を増やすためにやったことは、別の記事に実測込みで全部書きました。

AI経由の流入の実測。年間19万表示のブログでもAI経由は月12セッションほどで、ほぼChatGPT経由。
正直な実測。小さいからこそ、動き出しを掴むために毎月見る

0番目の数字:そもそも計測は生きているか

5つの数字を紹介しておいて何ですが、その前に見るべきものがあります。数字を取っている仕組みそのものが動いているかです。こんなことを書くのは、僕自身がここで痛い目に遭ったからです。

2026年7月、自社サイトのGA4が約2週間、まるごと止まっていました。リニューアルの過程で計測タグの読み込みが壊れていたのですが、サイト自体は普通に表示されるし、エラー画面が出るわけでもない。止まったのは計測だけなので、見に行かない限り誰も気づけません。

GA4が2週間止まっていた経緯。計測が静かに止まり、サイトは正常表示のままで、2週間後の定期確認で数字がゼロになっているのを発見。復旧しても2週間分のデータは戻らない。
サイトが正常に見えていても、計測だけが死んでいることがある

気づいたきっかけは、ただの習慣です。週1くらいで数字を見に行くのですが、2週間ぶりに開いたらゼロになっていて、そこで異変を感じました。まさか止まっているとは思っていなかったので、それまでの期間は「順調かどうか」以前に、そもそも見ていませんでした。2週間ぶりに開いてゼロだったときは、正直だいぶがっかりしました。

この事故がきつかったのは、計測データは後から取り返せないことです。サーバーの不具合なら直せば元に戻りますが、記録されなかったアクセスは永久に空白のままです。「7月に何が起きていたか」は、もう二度と分かりません。

だから僕は、この経験のあとに計測が生きているかどうかを毎日自動でチェックする仕組みを自分のサイトに入れました。人間が頻度を上げて見張るのではなく、「止まったら教えてくれる」側に寄せたほうが確実だからです。自社で同じことをするのが難しければ、制作会社に「計測タグが生きているかの定期チェックはやってもらえますか」と一言聞いてみてください。これは月額保守の作業範囲として、まっとうな依頼です。

GA4とSearch Consoleの見方|月1回30分のチェックリスト

毎月同じ日(月初がおすすめです)に、この順番で見て、1行だけ記録を残します。

ちなみに僕自身は、月1回ではなく週1回か、2週に1回のペースで開いています。といっても毎日は見ません。毎日見ても意味がないと思っているからです。アクセスは日によって上下するので、1日単位で一喜一憂しても打ち手にはつながりません。知りたいのは「伸びているのか、減っているのか」という傾きだけで、それが分かってから次の施策を考えます。月1回で足りる人もいれば、僕のように隔週で見たい人もいる。そこは好みで構いませんが、間隔が空くほど、上の「0番目」の事故に気づくのが遅れるということだけ覚えておいてください。

  1. Search Console:表示回数とクリック数(5分)
  2. GA4:キーイベント(CV)の件数(10分)
  3. PageSpeed Insights:スマホのスコア(5分)
  4. Search Console:指名検索の表示回数(5分)
  5. GA4:AI経由のセッション数(5分)

記録するのは5つの数字と日付だけで、凝ったレポートは要りません。3ヶ月たまると傾きが見え、6ヶ月で打ち手の答え合わせができるようになります。僕もこうした自社の実測はニュースレターで先出ししながら、この方法で振り返っています。

数字を見た後、実際にどうしているか

この手の記事は「見ましょう」で終わりがちなので、僕が実際に数字を見た後で何をしているかを書きます。

GA4とSearch Consoleの数字を見た後に筆者が実際にやった3つの行動。捨てる判断の撤回、流入が跳ねた記事の受け皿づくり、AIによる横断分析。
「見る」で終わらせず、打ち手につなげた3つの実例

①「捨てる判断」を撤回した

リニューアルのとき、自社サイトの韓国語版はいらないと判断して、全部リダイレクトで日本語版に飛ばし、事実上たたみました。Webflowの自動翻訳で作ったページだったので、期待していなかったんです。

ところが後日Search Consoleを見ていて、たたんだはずの韓国語ページに、まだクリックがあることに気づきました。多くはありませんが、ゼロじゃない。それを見て「捨てるのはもったいないな」と思い直し、今度はAIで韓国語版を作り直して開け直しました。感覚のままだったら、そのまま消えていたページです。捨てる判断こそ、数字を見てからにしたほうがいいと学びました。

②流入が跳ねた瞬間に、受け皿を作りにいく

うちのブログには、テレビで取り上げられるとPVが10倍近くまで跳ね上がる記事があります。こういうときにやるのは派手なことではなくて、その記事に関連する記事(クーポンの情報など)を作り直したり、内容の日付を最新に更新したりするくらいです。地味ですが、せっかく来た人が次に見るページを整えておくのが一番効きます。数字を見ていなければ、跳ねていたこと自体に気づけません。

③数字は全部AIに読ませて、チャンスを探させる

これは最近やっているやり方です。5つの数字を自分の目でにらむだけでなく、取れる数値を全部AIに読ませて、「次どこにチャンスがあるか」を掘り出させています。人間だと、どうしても自分が気にしている指標しか見ません。AIは全部の数字を横断で見て、こちらが気づいていない組み合わせを拾ってきます。担当者がひとりでサイトを見ている会社ほど、この使い方は相性がいいと思います。

制作会社に運用を任せている場合の確認ポイント

運用を外部に任せている場合も、この5つは発注者側の共通言語として使えます。確認することは2つだけです。

  • 月次レポートにCV(キーイベント)の件数が入っているか。PVと訪問者数だけのレポートなら、「問い合わせは何をキーイベントにして数えていますか?」と聞いてみてください
  • 数字に対して「来月どうするか」の提案がセットになっているか。報告だけなら、それは計測であって運用ではありません

当社のサイト運用は運用管理プラン(月額15,000円〜)にまとめています。「その前に、うちのGA4の設定が合っているかだけ見てほしい」という段階の方は、無料相談で聞いてもらえれば大丈夫です。

最後にもう一度。数字は5つ、月1回、30分。これだけで、ホームページは「あるだけのもの」から「育てるもの」に変わります。

よくある質問

GA4は毎日見る必要がありますか?

毎日見る必要はありません。中小企業のサイト運用なら月1回、決まった日に5つの数字を確認して1行記録すれば十分です。日々の細かい上下より、3ヶ月・6ヶ月の傾きのほうが打ち手につながります。

ページビュー(PV)は見なくていいのですか?

毎月の定点観測には不要です。PVが増えても問い合わせにつながらなければ成果とは言えません。見るべきは検索での表示とクリック、CV(キーイベント)、表示速度、指名検索、AI経由流入の5つです。

GA4でキーイベントが設定されているか分かりません。どうすればいいですか?

GA4の「管理」→「イベント」(またはキーイベント)で、キーイベントとして印の付いたイベントがあるか確認してください。ひとつも無ければ問い合わせが計測されていない状態なので、制作会社への設定依頼を最優先にしてください。

AI経由の流入はどうやって確認できますか?

GA4の「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で、参照元をchatgpt.comなどで絞り込むと確認できます。筆者の実測では年間19万表示のブログでも月12セッションほどとまだ少数ですが、今後の伸びを見るために毎月の項目に入れています。

制作会社の月次レポートでは何を確認すればいいですか?

2点です。①CV(キーイベント)の件数がレポートに入っているか ②数字に対して「来月何をするか」の提案があるか。PVと訪問者数の報告だけの場合は、何をキーイベントとして計測しているかを確認してください。

GA4はどの画面から見ればいいですか?

最初に「管理」→「データの表示」→「キーイベント」でキーイベントの有無を確認し、次に「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」でCV件数、「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」でAI経由の参照元を確認します。検索の表示回数と指名検索はGA4ではなくSearch Consoleの「検索パフォーマンス」で見ます。

つくった後に、伸ばす。

SEO・AIOの実測データに基づく記事制作運用(月額¥55,000〜)

このブログ自体が実証実験です(年間19万表示)。