faviconを作る

ブラウザのタブに出る小さなアイコンを用意します。作業自体は数分で終わりますが、図案の選び方で仕上がりが決まります——ロゴをそのまま縮めると、多くの場合タブでは何も読み取れません。理由を先に押さえてから手順に進みます。作業はブラウザの中だけで完結し、画像はどこにも送信されません。

先に道具を見るなら——ICO 変換サンプルで試す

faviconは1枚の画像ではなく、詰め合わせです

faviconが表示される場所は1つではありません。場所ごとに必要な大きさが違うため、複数のサイズを1つのファイル(.ico)にまとめて置きます。ブラウザは、その中から表示する場所に合う大きさを選びます。

使われる場所必要な大きさの目安
ブラウザのタブ16px
ブックマーク・履歴の一覧32px
Windowsのタスクバー・ショートカット48px
高解像度画面・タイル表示256px

PNGを1枚置くだけでも動く場面はありますが、その場合はブラウザ側が縮小します。縮小の仕方は自分では選べません。16px用の見え方を自分で決めたいなら、サイズごとの画像を用意して詰め合わせるのが確実です。

16pxに縮めると、何が起きるか

「ロゴをそのまま使えばいい」と考えがちですが、16pxは漢字1文字を判読できる大きさではありません。実際に2つの図案を16pxまで縮めて比べました。左は細い線と小さな文字で組んだ図案、右は塗りと大きな1文字で組んだ図案です。

細い線で組んだ図案を16pxに縮め、16倍に拡大したもの
細い図案(16px → 拡大)
輪郭が途切れ、文字は消えた
太い塗りで組んだ図案を16pxに縮め、16倍に拡大したもの
太い図案(16px → 拡大)
形は残る。ただし文字は読めない

画素のばらつき(明暗の標準偏差)を測ると、細い図案は27.8、太い図案は100.5でした。数字が小さいほど、画面上では「ぼんやりした灰色の塊」に近づきます。細い図案は、輪郭も文字も溶けて消えています。

重要なのは、太い図案でも文字は読めていないことです。16pxで文字を読ませるのは無理だと考えて、形と色で見分けさせる設計に切り替えてください。図案の条件は3つに絞れます。

条件理由
線ではなく塗りで作る細い線は縮小で消える。実測で輪郭が途切れた
要素は1つに絞る16pxに収まる情報量は、図形1つか文字1つが限界
背景とはっきり色が違うブラウザのタブは白と濃色の両方があり、淡い色は背景に溶ける

作る手順

  1. 正方形の元画像を用意する

    512px前後の正方形で作ります。長方形のロゴをそのまま使うと、縮小時に余白が入って中身がさらに小さくなります。ロゴの一部(シンボルだけ・頭文字1つ)を切り出して正方形に組み直すほうが、16pxでの見え方は良くなります。

    元画像に余白を入れないでください。周囲の余白は、そのまま表示領域の損失になります。

  2. 複数サイズを1つのICOにまとめる

    用意した画像を読み込ませると、16・32・48・256pxを1つの .ico にまとめます。それぞれのサイズは元画像から個別に縮小されるので、ブラウザ任せの縮小より仕上がりが安定します。

    ICO 変換をひらく → 画像 リサイズをひらく →
  3. サイトに置いて、HTMLから指す

    できた favicon.ico をサイトのいちばん上の階層に置きます。多くのブラウザは /favicon.ico を自動で探しに来るため、置くだけで表示されることもあります。確実にするには、HTMLの <head> に1行書きます。

    <link rel="icon" href="/favicon.ico" sizes="any">
    <link rel="apple-touch-icon" href="/apple-touch-icon.png">

    2行目はiPhoneやiPadでホーム画面に追加されたときのアイコンです。180×180pxのPNGを別に用意します。ICOには含まれないため、こちらは別ファイルになります。

  4. 更新しても変わらないときは

    faviconはブラウザに強くキャッシュされます。差し替えたのに古いままなら、/favicon.ico?v=2 のように名前を変えて指すか、ブラウザのキャッシュを消して確認してください。サイトを見に来る人にも同じことが起きるため、更新の反映には時間差があります。

SNSでシェアされたときの画像は、faviconとは別物です。 XやFacebookに貼られたときに出る大きな画像は、OGP画像という別の指定(1200×630px程度)です。faviconを設定してもSNSの見え方は変わりません。また、ロゴ画像に撮影情報などの記録が残っている場合は、EXIF 削除で取り除いてから公開すると余計な情報を配らずに済みます。

よくある質問

画像はどこかに送られますか?

送られません。読み込みから変換・ダウンロードまで、すべてブラウザの中だけで処理します。未公開のロゴをアップロードせずにfaviconを作れます。

PNGを1枚置くだけではだめですか?

動く場面もあります。ただしその場合、16pxへの縮小はブラウザ任せになります。細部が潰れたときに手の打ちようがないため、16px用の見え方を自分で確認したいなら、サイズごとに用意してICOにまとめるほうが確実です。

透過(背景が透明)のロゴは使えますか?

使えます。ただしブラウザのタブは白背景とは限らず、濃い色のこともあります。透明のまま使うと、背景によっては見えなくなります。背景色を敷いた図案にするほうが安全です。

会社名の文字を入れたいのですが。

16pxでは読めません。実測でも、太い図案の中の1文字が判読できませんでした。文字を使うなら1文字だけにして、読ませるのではなく形として見分けさせてください。社名を見せる場所は、タブではなくページの中とOGP画像です。

この手順を、いま試す

ロゴから、16pxで潰れないfaviconを作る

ICO 変換をひらく 手元にファイルが無ければ、サンプルで試す

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