- ベンダーロックイン(ノーコード)とは
- ベンダーロックインとは、特定のツールに依存して他へ移行できなくなる状態です。ノーコードで作ったWebサイトは提供企業に依存しており、実際に国産CMSのNewtは2026年11月24日でサービスを終了します。データの出口(コード出力・エクスポート)が無いツールでは、終了時にイチから作り直すしかなくなります。
結論から。ノーコードでWebサイトを作るデメリットは、大きく次の3つだ。
- ノーコードで作成したWebサイトがノーコードを管理する企業に依存している(消される可能性がある)
- 他のツールへ移行できない(乗り換えはイチからの作り直しになる)
- ノーコードツールのサービスが終了すると、サイトごと消える
一番良い対策はプログラミングコードを独自で保存することである。——この記事の初版を書いた2022年から、主張は一貫してこれだ。そしてサービス終了は、もう仮定の話ではない。国産ヘッドレスCMSのNewtが2026年11月24日にサービスを終了する。僕自身も2026年7月、6年使ったWebflowから自社サイトを静的サイトへ丸ごと移行した。この記事では2022年当時の記述をそのまま残しつつ、「実際にサービス終了が起きた2026年」の視点でデメリットの中身と対策をアップデートしていく。
サービス終了は現実になった|Newtは2026年11月24日に終了する
結論:ノーコードの「サービス終了リスク」は、2026年に実例が出た。国産ヘッドレスCMSのNewtは2025年5月20日に終了を発表し、2026年11月24日にすべてのサービス提供を終える。終了後は管理画面もAPIも使えなくなり、Newtのストレージから配信されていた画像はURLごと表示されなくなる。
ここで生死を分けるのが、後述する「データの出口」だ。Newtにはエクスポート機能があるため、期日までにデータを退避すれば移行できる。逆に、出口のないツールで終了を迎えたら、選択肢は「イチから作り直す」しかない。Newtを使っている方は、退避と移行の全手順をNewtサービス終了の完全ガイドにまとめているので先にそちらをどうぞ。
以下は2022年の初版で書いた3つのデメリットだ。当時の予測がどう現実になったかも含めて読んでほしい。
【デメリット1】ノーコードで作成したWebサイトはノーコードツールに依存している

企業があなたが作ったサイトを管理できる以上、何か企業にとって不都合がある場合いつでもそのサイトを削除できる。仮にWixを使用していた場合、製作したサイトが何かしらの違法性が問われるものなら削除される可能性がある。ということだ。
「いやいや、違法性あるものなんて作らないよw」と思うかもしれないが、そんな悠長なことは言ってられない。過去にグーグルのアカウントを10年使用していた女性が誤ってYoutubeに子供がお風呂に入っている動画を公開したところアカウントをBANされたという話がある。
ユーザーのミスとはいえ、10年間すべてのデータが突然削除されたら精神的にも仕事的にも大ダメージを受けることだろう。
また以下のこれらの事件も企業の管理下でWebサイトを運用するキケン性を表している。
(2026年追記: 上記は2022年の初版執筆時に挙げた当時の事件です。事件そのものは古くなりましたが、「プラットフォームの一存でアカウントが止まる」構図は2026年現在も変わっていません。)
これらのことを考慮するとツール変更のできない「Wix」「STUDIO」などでWeb製作をしているのはキケンであることがわかる。他にもプログラミングコードを出力できないノーコードツールでWebサイトを作成しても同じようなことが言えるだろう。
仮に突如として自分が作成したサイトが消えてしまった場合、そこに積み上げたグーグルの評価や収益なども一瞬でなくなってしまう。これらノーコードのキケン性を理解し、事前に対策する必要がある。
解決策|ノーコードで作ったサイトが消えないための対策3選
ノーコードツールを使用するキケン性について理解したところで、その解決策を考えていこうと思う。俺が考えた解決策は以下のとおりだ
- プログラミングコードを独自で保管する
- ノーコードツール内でアカウントを2つ作成し、サイトをコピーしておく
- もともとプログラミングコードを出力できるノーコードを使う
順番に解説していこう。
プログラミングコードを独自で保管する方法
ノーコードで作成したサイトをコード抽出ツールを使用してコード化する方法。
方法は下記の記事が簡潔に紹介している。
作成したプログラミングコードを自分で保管しておくことで、いざという時に復元できそうだ。しかしツールによってはJavascriptなどがノーコードに関連つけられ、うまく起動しない事があるようだ。
ノーコードツール内でアカウントを2つ作成し、サイトをコピーする
ノーコードツールでは作成したサイトを簡単にコピーできる。また作成したサイトを他のユーザーと共有できる機能もあり、それらの機能を活かして対策する方法。
それがアカウントを2つ作り保管しておく方法だ。やり方については各ツールによって違うため割愛する。
この方法なら万が一アカウントが削除されてしまっても、別のアカウントで復元できるだろう。問題としてはツールによっては他のユーザーにWebサイトを共有できなかったり、コピーが作成できなかったりする。ということだ。
プログラミングコードを出力できるノーコードを使う
ノーコードツールの中にはHTMLやCSSのコードを出力できる機能を装備しているものがある。HTML・CSSなどのプログラミングコードを出力して独自で管理するのが一番安全且つ、正確だろう。とはいえ、Webflowを活用している俺がそのままWebflowを紹介したんじゃあまりにも宣伝すぎる。だからここではWebflowの他にもう一つNicepageを紹介しよう
NicepageはHTMLなどのコード出力だけでなく、WordPress出力ができるなど。2023年時点で流行しているノーコードに足りない機能を足したようなツールである。まだ発展途上という印象が強いが、今後さらに利用者が増えることが見込まれる。
また他にどんなツールがあるかは以下の記事で詳しく解説している
【デメリット2】ノーコードで作ったサイトは他に移行できない

WebflowやNicepageといったコード出力できるノーコードであれば話は別だが、基本的にノーコードツールはツールの変更ができない。
そのため使用している途中で「ノーコードが値上がりした」「もっといいノーコードを見つけた」などの理由でツールを変更すると決めた場合にはイチからサイトを作り直すことになる。デザインは同じでも構築に時間がかかるため、可能な限り未来のことを考えて柔軟に動けるようにしておくのがベストな選択だ。
解決策|ツール変更ができるノーコードを選択しよう。
2023年時点ではWordPressの人気が高く、費用も安いことから利用者数は世界一である。
安さや利用者が多くノウハウが出回っていることから、今後WordPressを使いたくなる可能性もあるだろう。時代の流れが早い現代においてツールが一生固定されるのはかなりリスクが高い。事前に対策し、いつでも他のツールを使用できるようにしておくべきだ。各自使用しているノーコードツールが「WordPressに変換できるか」「コード出力してノーコードに依存せず使えるか」などを調べることをおすすめする。
俺が選んだWebflowはHTML出力後にWordPressで使うことも可能だ。また先程紹介したNicepageはもともとWordPressに出力できる。使用感としてはWixと同じようにデザインし、それをWordPressで運用するという感じ。正直、機能面だけならWixの上位互換である。※操作が重い、エラーが多いなどデメリットはある
ノーコードはコード出力からコードのインポートへ
俺の予想では2024年にはHTMLコードをインポートできるノーコードが出てくると思う。また、それに伴ってFigmaあたりが作ったデザインをそのままコード出力できるようにしてFigmaで作成→ノーコードでインポート・運用の流れになるのではないかと考えている。
この予想は既にNicepageで行われている。Nicepageで作成→WordPressで運用・更新という流れが走っている。
今後Webflowを含む他のノーコードはこの機能を実装することはないと考えている。その理由は企業の利益が下がるからである。ノーコードの収入源の多くはサブスク型のノーコードを契約させ、サーバー料金までノーコード内で完結させることで収益を上げていると考えられる。それらのことから、現状今あるノーコードが他のツールに移行しやすくすることはないだろう。
そうなった時勝ち残っているのがどの企業なのか。一言いえるのはアプデが少ない企業ほど衰退していくことだけは確実だ。
(2026年追記: この予想のその後です。移行の主役になったのはノーコード同士の乗り換えではなく、AIによるコード生成でした。僕自身、2026年7月に自社サイトをWebflowからAI(Claude Code)で作り直した静的サイトへ移行しています。実測は後述します。)
【デメリット3】ノーコードWeb開発ツールのサービス終了の恐怖

ツールを移動できないノーコードだと一番怖いのが、この恐怖ではないだろうか?
正直Wixのような世界でトップレベルに利用者の多いノーコードは今後滅多なことがない限りサービス終了なんて無いだろう。しかしマイナーなノーコードでツール移行もできないとなると確実に作ったサイトはなくなってしまう。
それこそ日本人に有名な「STUDIO」なんかは世界で見るとマイナーもマイナー。日本では人気なので今後いきなりサービス終了は考えられないが、10年単位で考えると生き残っているかはわからない。「コーポレートサイトを10年以上放置している」なんて企業はチラホラいるため、やはりマイナーなノーコードを使うのはリスクがある。
(2026年追記: 初版から4年、この恐怖は現実になりました。国産ヘッドレスCMSのNewtが2026年11月24日でサービスを終了します。国内で広く使われたツールでも終了は起きる、というのが2026年に確定した事実です。対応手順はNewtサービス終了の完全ガイドにまとめています。)
今からノーコードを使うつもりならプログラミングコードHTML、CSSの出力ができるノーコードで且つ、世界的に利用者が多いツールを選ぼう。
サービス終了しても死なない作り方|「データの出口」を契約前に確認する
結論:サービス終了でサイトが死ぬかどうかは、終了が発表されてからではなく、契約する前に「データの出口」があるかどうかで決まっている。出口とは、HTML・CSSのコード出力、記事データのエクスポート(CSV・JSON)、画像の一括ダウンロードのことだ。
これは机上の話ではなく、僕が2026年7月に自分で通った道だ。Webflowで運用していた自社サイト(26ページ・記事62本)を、AI(Claude Code)で静的サイトに作り直して移行した。作業は7日間(構築は3日)、人間は僕1人。Webflowにコード出力とCMSのCSVエクスポートという「出口」があったから、この速度で移行できた。
移行の実測値(2026年時点)はこうだ。
- 運用費: Webflowのサブスク年10万円弱(実費 年$576≒8.3万円)→ ドメイン代のみ年1,500円。約1/55
- 表示速度: Lighthouseスマホ実測73点 → 98点
- SEO: リニューアル翌日、旧記事30本中24本のインデックスを維持。「webflow」の平均掲載順位3.9位もそのまま
順位が引き継げたのは、独自ドメインで運用していてURLを自分の資産として持っていたからだ。逆に言うと、出口のないツール+ツール提供のサブドメインで運用していたら、この移行は成立していない。やるべきことは3つに整理できる。
- 契約前に出口を確認する: HTML・CSSのコード出力、CMSデータのエクスポート、画像の一括取得ができるか。公式ヘルプに書いていなければ無いと考える
- 定期的にバックアップする: コード・記事データ・画像を手元(自分のPCやクラウド)に落とす。Newtの例では、終了後は画像がURLごと消えるため「画像の退避」が一番の落とし穴だった
- 独自ドメインで運用する: URLが自分の資産なら、移行先でリダイレクトを張って検索順位を引き継げる。ツール提供のサブドメインでは積み上げた評価ごと消える
なお「何で作るか」はサイトの総額を2〜3倍変える意思決定でもある。ツール選び全体の考え方はホームページを何で作るかの選び方で、月額制の格安ツールの落とし穴は格安ホームページ制作のからくりで解説している。
それでもノーコードが向くケース
結論:ここまでデメリットを並べてきたが、「データの出口」と「独自ドメイン」の2つを確保すれば、ノーコードは今でも有力な選択肢だ。僕自身、Webflow専門で6年制作を続けてきた。向き不向きはこう整理できる。
- 向くケース: ブログやお知らせを自分で毎日更新したい/公開までの速さを優先したい/デザインを自分の手で触り続けたい小〜中規模サイト
- 向かないケース: 10年単位の運用で維持費を最小化したい/更新頻度が低く「置いておくだけ」のサイト(サブスク費用が重くなる)/ツールの寿命にサイトの寿命を握られたくない場合
向かないケースに当てはまるなら、静的サイトという選択肢も含めてプラットフォームの選び方から検討してほしい。
まとめ:デメリット・リスクの少ないノーコードツールで勝負する
以上あげたデメリットが現状ノーコードが抱える最も大きいリスクであり、デメリットであろう。
ノーコードを使う人はプログラミングコードを勉強していない方であったり、プログラミングに妥協した人が多いのでは無いだろうか?それらの人がプログラミングコードの出力にあまり興味を示さないのは納得の範囲であるが、いざという時にすぐ自社サイトを復旧できるように努めるのは必要なことだ。
もし仮にまだ自社サイトをノーコード上でしか所有していないのなら、プログラミングコードを出力し、自分のパソコンで保管しておこう。
オススメのノーコードは?
これからノーコードを始めたい方はコード出力が可能で尚且つ、利用者数の多いツールをオススメする。
Webflowは圧倒的なスペックを誇っており、資金調達の金額からもこれから更に伸びると俺は予想している。もちろんこれから新しく出てくるノーコードはたくさんあると思う。しかし既に日本の企業が勝てないほどの資金調達を行うWebflowを無視はできないだろう。
またマイナーだがかなりの力をもっているのはNicepageだ。"WEBデザイン3.0"という言葉を掲げるNicepageはこれからさらに発展していくノーコードになるだろう。
ちなみにWordPressだが、これはノーコードではないと俺は思っている。言うならばローコードだろう。他のノーコードに比べて実際にコードを書く場面が多いのがWordPressだからだ。
(2026年追記: 現在は仙台に拠点を移し、株式会社Web春として活動しています。Webflow専門6年を経て、いまはAIで静的サイトを作る制作が主戦場です。「出口のあるツールを選べ」という初版の結論は、自分のサイトを自分で移行してみて、より確信に変わりました。)
これからもノーコードを触ってWEBデザイン、WEB開発を行っていこうと思う。
それではまた。
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よくある質問
ノーコードでWebサイトを作るデメリットは何ですか?
大きく3つです。①提供企業に依存しておりアカウント停止等で消される可能性がある②他のツールへ移行できず乗り換えはイチから作り直しになる③サービス終了でサイトごと消える。③は国産CMSのNewtが2026年11月24日で終了することで現実になりました。
ノーコードのサービス終了は実際に起きていますか?
起きています。国産ヘッドレスCMSのNewtは2025年5月20日に終了を発表し、2026年11月24日にすべてのサービス提供を終えます。終了後は管理画面もAPIも使えず、Newtのストレージから配信されていた画像もURLごと表示されなくなります。
サービスが終了してもサイトが消えないようにする方法はありますか?
3つあります。①契約前に「データの出口」(HTML・CSSのコード出力、記事・画像のエクスポート)があるツールを選ぶ②コード・記事データ・画像を定期的に手元へバックアップする③独自ドメインで運用してURLを自分の資産にする、の3点です。
ノーコードで作ったサイトは別のツールに移行できますか?
基本的にはできず、移行する場合はイチから作り直すことになります。Webflowのようにコード出力・CSVエクスポートができるツールなら移行可能で、実際に当社は2026年7月、Webflowの自社サイト(26ページ・記事62本)を7日間で静的サイトへ移行しました。
ノーコードと静的サイトでは維持費はどれくらい違いますか?
当社の実測では、Webflowのサブスク年10万円弱(実費 年$576≒8.3万円)に対し、静的サイト移行後はドメイン代のみ年1,500円で約1/55になりました(2026年時点)。あわせてLighthouseのスマホスコアも73点から98点に上がっています。
WixやSTUDIOを使うのは危険ですか?
大手ツールがすぐ終了する可能性は低いものの、HTML・CSSを出力する「出口」が無い点は2026年現在も変わりません。10年単位で運用するサイトなら、コード出力できるツールか静的サイトを選ぶことをおすすめします。