今回は、こんな疑問にお答えします。
- MCPとは何?AIの何が変わるの?
- APIがあるのに、なぜMCPが要るの?
- AIをつないで、事故は起きない?
こんにちは、自社のSaaS 2本にMCPサーバーを実装して、本番で回しているマサトです。
ヘッドレスCMS「ハルCMS」とメールAPI「HaruMail」を自分で作って運営していて、どちらもAIから使っています。
正直、MCPはつなげば終わりではありません。
Webflowの公式のAI連携(Webflow MCP 1.0)を仕事で使おうとしたら、つないだだけでClaudeの頭の容量がほとんど埋まりました。
なので自分のCMSは、最初に出すとき、AIに渡す操作を8個にしぼりました。
先に結論から書きます。
MCPとは、ClaudeやChatGPTのようなAIアプリを、外のデータや道具につなぐ共通規格です。
AIが読むだけでなく動かせるようになるので、つなぐ前に「何をさせないか」を決める仕事が人に残ります。
それでは、順番に見ていきましょう。
この記事の要点
- MCP(Model Context Protocol)とは
- MCP(Model Context Protocol)とは、ClaudeやChatGPTのようなAIアプリを、外のデータや道具につなぐためのオープンソースの共通規格です。公式はUSB-Cの差し込み口にたとえています(2026年11月5日に確認)。
目次
MCPとは、AIアプリを外の道具につなぐ共通規格です
公式の説明では、MCP(Model Context Protocol)はAIアプリを外のシステムにつなぐためのオープンソースの標準です(2026年11月5日に確認)。
僕の言葉にすると、AIが外の道具を直接さわるための入口。読み方はエムシーピーです。
公式はUSB-Cの差し込み口にたとえています。機器のつなぎ方をUSB-Cがそろえたように、AIアプリのつなぎ方をMCPがそろえる、という話です。
MCPが無いと、つなぐ先が増えるたびに個別の作り込みが要ります。Anthropicは2024年11月25日の発表で、その問題を1つの規格で置きかえると書きました。
そして今は、Anthropicだけのものではありません。
2025年12月9日に、Linux Foundationの下にできたAgentic AI Foundationへ寄贈されました。
対応しているのは、ClaudeやChatGPT、開発ツールのVisual Studio CodeやCursorなどです。
寄贈の発表の時点で、公開中のMCPサーバーは1万以上、SDKのダウンロードは月9,700万以上でした。
MCPの仕組みは、ホスト、クライアント、サーバーの分担です
公式の仕組みの説明では、Claude CodeのようなAIアプリがホストで、つなぐサーバーごとにクライアントを作ります。
サーバーがAIに渡すものは、以下の種類です。
- Tools:AIが実行する操作(ファイル操作、APIの呼び出し、データベースの検索など)
- Resources:AIに読ませるデータ(ファイルの中身、データベースの記録など)
- Prompts:やり取りのひな形
サーバーの置き場所は、手元かリモートです。手元はstdio、リモートはStreamable HTTPでつなぎます。
僕が健康データのサーバーで踏んだのは、ローカルのMCP(Claude Desktop)だと、会話は同期されてもiPhoneでは道具を呼べないことでした。
iPhoneからも使うなら、最初からリモートで作ります。
MCPでできるのは、AIが読むだけでなく動かすことです
公式の例には、AIがGoogleカレンダーやNotionを見て動く、Claude CodeがFigmaのデザインからWebアプリを作る、などが並んでいます。
社内の複数のデータベースをチャットで分析する例もあります。
僕が自分で作って動かしているものだと、以下のとおりです。
- ハルCMS:記事の作成、更新、画像のアップロードまでAIから動かす
- HaruMail:メールの送信も受信もAIから扱う
- Gmail:検索、スレッド読み、添付つきの下書きまで。送信のツールは持たせていません
- 自社の経理アプリ:取引を見たり入れたりする
- 自分の健康データ:ClaudeのアプリからiPhoneで聞く
逆に、人の出番が残る所もあります。Webflow MCPを2025年10月から試してきて、いちばん効いたのは画像の説明文(Alt)を一気につけるところでした。
レイアウトを組ませるのは、まだ人の判断が要ります。
MCPとAPIの違いは、AIが使い方を自分で受け取れることです
結論、APIはシステムの入口で、MCPはAIがその入口を使うための手です。
APIだけでAIに使わせると、エンドポイントの説明、認証の渡し方、レスポンスの読み方を毎回プロンプトで教えることになります。
会話をまたぐと忘れるし、人によって結果もぶれるんですよね。
MCPにしておくと、ツールの一覧と引数の形をAI側が受け取るので、そのばらつきが消えます。使うAIを替えても、接続口はそのままです。
なので、MCPはAPIの代わりではありません。うちの経理アプリでも、MCPのツールは自前のAPIを中から呼ぶだけにしました。
既存のAPIにMCPを足す順番は、SaaSのMCP対応の記事にあります。
MCPをつなぐ前に決めるのは、ツールの数、止め方、鍵です
ツールと返すデータは、AIの机を使います
ツールの定義と返すデータは、AIの作業机を直接占有します。Webflow MCP 1.0で机が埋まった失敗があって、ハルCMSは最初、基本の操作を8ツールに収めました。
機能を足した今は18ツールです(2026年11月5日に確認)。
多ければ便利ってわけじゃないんですよね。
ただ、今のClaude Codeはツール検索が標準で、ツールの定義はClaudeが必要になるまで読みません(2026年11月5日に確認)。
それでも、返すデータの量は別の話です。Claude Codeでは、ツールの出力が10,000トークンを超えると警告が出て、標準の上限は25,000トークンです。
Webflow MCPも2026年7月に2.0が出ていて、僕がつまずいたトークンの消費は、状況が変わっている可能性があります。
2026年11月には、Claudeのコネクタでつないで、運用を担当している本番のサイトの修正から公開まで通しました。ただ、トークンの消費は測り直していません。
危ない操作は、頼まずに構造で止めます
ハルCMSは、ステータスを指定しない作成は必ず下書きになります。
HaruMailの送信のツールは下書きを作るところまでで、実際の送信は confirm_send という別のツールでしか走りません。
「送る前に必ず確認してね」とプロンプトで頼む方式は採りませんでした。なぜなら、指示は会話が長くなると薄れるからです。
鍵は、人に結びつけます
AIに渡すAPIキーは、設定ファイルに書かれて長く生き続けます。僕が入れたのは、以下の決まりです。
- 鍵の効く範囲を1サイト分に絞る
- メンバーを止めたら、その人が発行した鍵も自動で止まる
- 書き込みは、すべて監査ログに残す
知らないサーバーは、つなぐ前に疑います
Claude Codeの公式の手順にも、信頼できるサーバーかを先に確かめるように書かれています。外の文章を取ってくるサーバーには、プロンプトインジェクションの危険があるからです。
MCPではありませんが、僕も似た穴を作っていました。受信メールをAIに渡す仕組みがツール付きで動いていて、メール本文の指示で手元のファイルを読める状態だったんです。
今はツールを外して、設定も読ませない形に直しています。
MCPの使い方は、AIアプリにサーバーを登録するだけです
自分で作らなくても、サービスが出しているMCPサーバーを登録すれば使えます。
Claude Codeなら、公式の手順にあるNotionの例は以下のコマンドです。
claude mcp add --transport http notion https://mcp.notion.com/mcpClaudeのアプリなら、設定の「コネクタ」から登録します。
最初は、読み取りだけのつなぎ方から始めるのがおすすめです。書き込みが無ければ、AIがデータを書き換える事故は構造ごと起きないからです。
自社のシステムをMCP対応させる費用はMCPサーバー開発の料金と費用相場の記事に、Webflowにつないだ記録はWebflow MCPの記事にあります。
開発の続きはメルマガで書いています。
制作実績
よくある質問
MCPとは何ですか?
AIアプリを外のデータや道具につなぐオープンソースの共通規格です。Model Context Protocolの略で、公式はUSB-Cの差し込み口にたとえています(2026年11月5日に確認)。
MCPとAPIの違いは何ですか?
APIはシステムの入口で、MCPはAIがその入口を使うための手です。MCPにすると、ツールの一覧と引数の形をAI側が受け取るので、毎回プロンプトで教えなくて済みます。APIが要らなくなるわけではありません。
MCPを使うのにプログラミングは必要ですか?
サービスが出しているサーバーを使うだけなら、自分で作る必要はありません。Claudeのアプリなら設定の「コネクタ」から、Claude Codeならコマンド1行で登録できます。
MCPは安全ですか?
つなぎ方しだいです。公式は、信頼できるサーバーかを先に確かめるように案内しています。僕は危ない操作を別のツールに分けて、鍵の範囲を絞り、書き込みを監査ログに残しています。最初は読み取りだけから始めるのがおすすめです。
MCPとA2Aの違いは何ですか?
MCPはAIと道具やデータをつなぐ規格で、A2AはAIエージェントどうしをつなぐ規格です。A2Aの公式の説明では、MCPと補い合う関係とされています(2026年11月5日に確認)。
MCPとRAGの違いは何ですか?
RAGは、AIが答える前に学習データの外の知識を参照させる手法です。MCPはAIアプリと外のシステムのつなぎ方を決めた規格なので、手法と規格という違いがあります。





