アプリ開発

Cloudflareが凄すぎる。制作会社のインフラが月5ドルの1アカウントで完結した話

昨日、クライアントサイトの「問い合わせフォームのメール送信」をCloudflareに載せ替えました。これで気づいてしまったんです。サイトの配信もデータベースも画像置き場もメールの送受信も定期実行もセキュリティも、全部Cloudflareの1アカウントに載っていることに。

僕はWebflow制作とAI開発をやっている制作会社の代表です。この記事は宣伝ではなく(Cloudflareから1円ももらっていません)、実際に自社の運用基盤とクライアントサイトを全部Cloudflareで動かしている実務者としての「棚卸し」です。

きっかけは「メール送信までできた」こと

制作会社のインフラで最後まで残る外部依存が、実はメール送信です。問い合わせフォームの通知メールや自動返信は、SendGridやResendのような専門サービスを使うのが定石でした。餅は餅屋、メールの到達率は素人が触ってはいけない領域だからです。

ところが2026年4月、Cloudflareの「Email Service」がパブリックベータになりました。試したところ、

  • 送信ドメインの認証設定(SPF/DKIM/DMARC)をDNSに自動で入れてくれる(ドメインがCloudflare管理なら5分で完了)
  • Workersからenv.EMAIL.send()と書くだけで送信。APIキーの管理すら不要
  • 月3,000通まで追加料金なし

で、本当にクライアントサイトの通知メールが独自ドメインから飛びました。専門サービスの無料プランにあった「1ドメインまで」のような制限に悩まなくてよくなったのが、制作会社としては一番大きい。クライアントが増えるたび、同じ仕組みをそのまま横に増やせます。

実際に使っている機能

うちで今日現在、本番で動いているものだけ挙げます。

  • Workers — サイトとAPIの実行環境。自社の運用基盤(CMS・フォーム受信箱・編集依頼フロー)も全部これ
  • Static Assets — 静的サイト配信。AstroやNext.jsのビルド成果物をそのまま置く
  • D1 — SQLiteベースのデータベース。記事・フォーム受信・テナント管理
  • R2 — 画像などのオブジェクトストレージ。S3と違って転送量課金(egress)が無料
  • Email Routing — 独自ドメインメールの「受信」。転送だけでなくWorkerで内容を処理できる
  • Email Service — 今回導入した「送信」。上に書いたとおり
  • Cron Triggers — 定期実行。予約公開や日次ビルドに使用
  • GitHub連携の自動デプロイ — pushで本番反映
  • WAF / Bot対策 / Rate Limiting — 攻撃・スパム・ボット対策。設定はほぼワンクリック
  • Web Analytics — 軽量アクセス解析。GA4と併用
  • Access — 検証用URLにパスワードなしの認証をかける

まだ使っていませんが、サーバーレスのブラウザ操作(スクショ・PDF生成)、ベクトルDB、エッジでのAI推論、動画配信まであります。ラインナップだけ見れば、AWSの主要サービスの「Web制作で使う部分」がほぼ揃っています。

料金の話を正直に

ここが一番信じてもらえないところなので、具体的に書きます。

上に挙げた構成の基本料金は Workers Paidプランの月5ドルです。無料枠が広いので、中小規模のコーポレートサイトなら何サイト載せても実費はほぼ変わりません。R2の転送量無料が効いていて、画像が多いサイトでも請求が読める。メール送信も月3,000通までは追加ゼロです。

レンタルサーバー1台分より安い金額で、CDN・DB・ストレージ・メール・セキュリティが「別々のサービスを契約せずに」1枚の請求に収まる。制作会社にとっては、クライアントごとの原価計算が劇的に単純になります。

弱点も書いておきます

全肯定だと嘘になるので、実際に使って感じている注意点です。

  • Email Serviceはまだベータ。うちは失敗時に別サービスへ自動で切り替わるフォールバックを実装した上で使っています
  • D1は大規模な書き込みに向かない。中小規模サイトのCMSには十分ですが、大量トランザクションを捌く用途は別のDBを
  • リージョンを日本に固定できない。エッジ配信なので体感は速いものの、データの置き場所に要件がある案件は確認が必要
  • 学習コストはある。「サーバーにファイルを置く」感覚とはパラダイムが違うので、最初の1サイトはハマりどころがあります

まとめ:制作会社こそ一度ラインナップを眺めてほしい

WordPressとレンタルサーバーの組み合わせが悪いとは言いません。ただ、2026年時点で「サイトも、DBも、画像も、メールも、防御も、月5ドルの1アカウントに収まる」選択肢があることは、知った上で選ぶべきだと思います。

うちはこの構成で、クライアントサイトの制作から運用(記事CMS・フォーム・計測)までを一気通貫で提供しています。「自社サイトの運用コストを見直したい」「今のサーバー構成が適正か知りたい」という方は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。現構成の診断からお手伝いします。

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